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数々のポーカー大会で優勝経験を持つ、日本を代表するプロポーカープレイヤー。
WSOP(World Series of Poker)にも参加した経験があり、その実績と卓越したスキルから国内外で高い評価を受けている。
現在はカジノ業界の企業に勤めており、初心者から中級者に向けてテキサスホールデムの戦略をレクチャーすることで、ポーカーの楽しさと奥深さを広めている。
ポーカーでは、揃える難易度に応じて様々なハンドが設定されており、これらのハンドの強さを競います。
正面対決の場面以外でも、実際に持っているハンドの強さとは無関係に、ベットや表情などを駆使して相手を惑わし、フォールドに追い込むことが可能です。
このようなテクニックをマスターするためには、まず基本となるポーカーのハンドに関する知識を身につける必要があります。
この記事ではポーカーにおける「フルハウス」という役について分かりやすく説明し、フルハウスを狙う際の注意点についても詳しく解説します。
- ポーカーの「フルハウス」という役の構成
- ポーカーにおけるフルハウスの強さ
- ポーカーの「フルハウス」が出る確率
- フルハウスを目指す際の注意点
ポーカーのフルハウスとは?
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ポーカーの「フルハウス」は、「フルハンド」や「フルボート」とも呼ばれます。
過去には、フルハウスのように手札5枚を使うストレートやフラッシュという役が存在しなかったため、手札を「フル」に活用して作れる唯一の役でした。
これが、フルハウスの名称の由来とされています。
フルハウスは、スリーカード(同じ数字のカード3枚)とワンペア(同じ数字のカード2枚)で構成されます。
下記の画像は、フルハウスの一例です。
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ポーカーにおけるフルハウスの役の強さ
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ポーカーのフルハウスは5枚のカードを使うハンドの1つとして、揃える難易度が高く、かなり強いハンドとなっています。
下記の表は、ポーカーのハンドの強さの順をまとめたものです。
役 | 強さの順番 |
---|---|
ロイヤルフラッシュ | 1 |
ストレートフラッシュ | 2 |
フォーカード | 3 |
フルハウス | 4 |
フラッシュ | 5 |
ストレート | 6 |
スリーカード | 7 |
ツーペア | 8 |
ワンペア | 9 |
役なし | 10 |
フルハウスは上から4番目の強さとなっています。
4/10という真ん中近くの位置で、4番目はそれほど強くないと感じられるかもしれません。
家族や友人との普段のトランプゲームでは、1ゲーム内で複数のプレイヤーがフルハウスを揃えることも珍しくないでしょう。
一般的な認識ではフルハウスは弱いとはいえませんが、特に強いわけでもないイメージですね。
しかし、ポーカーではすべてのカードが、プレイヤーに均等に配られるわけではありません。
各プレイヤーは、2枚の手札と全プレイヤー共通のコミュニティカード(最大5枚)を使ってプレイします。
そのため、使用可能なカードの数が限られており、ハンドを作る確率が自然と低くなります。
ポーカーの実戦では、フルハウスが他のプレイヤーのハンドを上回ることが多いため、普段のトランプゲームの場合よりも強くなるわけです。
ポーカーで「フルハウス」が出る確率
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ここでは、ポーカーにおけるそれぞれの役が出る確率を見てみましょう。
役 | 確率 |
---|---|
ロイヤルストレートフラッシュ | 0.0032% |
ストレートフラッシュ | 0.027% |
フォーカード | 0.16% |
フルハウス | 2.60% |
フラッシュ | 3.25% |
ストレート | 4.62% |
スリーカード | 4.83% |
ツーペア | 23.50% |
ワンペア | 43.8% |
スリーカードからハンドの確率は、急激に下がります。
ポーカーのゲームでは常に上位役の対決になるわけではなく、逆にプレイヤーが役を完成させることができないこともあります。
したがって、ランキングを見ただけでは強くないように思えるフルハウスも、ポーカーのように特定のハンドを作るのが難しい状況では、強力なハンドとみなされる場合が多いです。
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フルハウス同士の組み合わせによる強さを比較
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ポーカーでは、フルハウスはフォーカードよりも弱く、フラッシュよりも強い位置にランクされています。
それでは、フルハウス同士が対決した場合、勝敗はどのように決定されるのでしょうか?
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スリーカード同士の比較
フルハウスは、スリーカード(同じ数字の3枚のカード)と、ワンペア(同じ数字の2枚のカード)で構成されます。
フルハウス同士を比較する際には、まずスリーカード同士の比較を行います。
たとえば、下記のフルハウス同士の比較をしてみましょう。
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このようなフルハウス同士が対決する場合、まずスリーカードの部分を比較します。
「8・8・8」側の数字が大きいため、上のほうのフルハウスの勝利です。
ワンペアなら、下の「9・9」のほうが強いですが、既にスリーカードで決着をつけましたので、今回は比較の対象外になっています。
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スリーカードの数字が同じである場合
次に、両方のスリーカードの数字が同じである場合もみてみましょう。
ここでは、ワンペアの部分の数字を比較します。
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画像のフルハウス同士が対決する場合、スリーカードの数字が同じのため、「6・6」と「9・9」の勝負になります。
「9」は「6」より強いため、下のほうのフルハウスが勝ちます。
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ポーカーでフルハウスを目指す際の注意点
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ポーカーでは、全部のカードを一回で配られるわけではなく、プレイヤー全員共通のコミュニティカードが少しずつテーブルに出られるようになっています。
プレイヤーはゲームの進行につれて、少しずつ自分はどのような役を完成できるかが把握できるはずです。
ここでは、プレイヤーがフルハウスのカードを揃える際の注意点を、初心者にも分かりやすく解説していきます。
コミュニティカードの中に必ずペアがある
ポーカーでは、プレイヤーの手元に配られるカードは2枚のみです。
フルハウスを揃えたい場合、コミュニティカードの中にペアがあるのが前提になります。
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上記の画像は、フルハウスの構成の2パターンを示したものです。
- 手札はワンペアで、共通のコミュニティーカードにスリーカードがあることが必要となります。
- コミュニティーカードにはワンペアが必要です。
「共通4枚 + 手札1枚」でフルハウスを作る場合も、コミュニティーカードにはスリーカードやツーペアが必ず存在します。
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コミュニティーカードにペアがなければ、相手プレイヤーがフルハウス完成または狙っている可能性を排除できます。
逆に、コミュニティカードの中にペアが出ている場合、自分にとってはフルハウスを狙えるチャンスです。
ただし、相手もフルハウスを完成させる可能性があることを、考えに入れておいた方がいいでしょう。
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フルハウスが完成しても油断しない
フルハウスを狙える際、相手プレイヤーにとってもフルハウスを揃えるチャンスとなります。
そのため、フルハウス「完成 = 勝ち」と思い込んで油断してはいけません。
相手がより強いフルハウスを完成させている可能性もあります。
フルハウス完成の場面で、自分に特に有利なケースを見てみましょう。
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フルハウス完成の様々なパターンの中でも、自分のスリーカードは場に出たカードの中で最も強いほう(ハイカード)であれば有利です。
スリーカードの中の2枚も手札である場合、共通で使えるカードが少なくなるため、相手が同様のフルハウスを完成できる可能性が低くなります。
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フルハウスは他の役も狙える
フルハウスは、他の役との共通点が多いという特徴もあります。
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最後にフルハウスに必要な「スリーカード+ワンペア」が揃わなかった場合でも、スリーカード・ツーペア・ワンペアを作れる可能性が高いです。
そのため、フルハウスを狙う際には柔軟に対応しましょう。
自分の持っているハンドが弱いかつ相手が強い役を作れそうな場合、適時にゲームから降りることは損失を軽減できる可能性もあります。
ポーカーでは、スリーカード、ワンペア、ツーペアなどが揃っている状態であれば、より強力なフルハウスを目指すこともできるというのを覚えておきましょう。
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ポーカーでフルハウスを作ってみよう!
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ポーカーのフルハウスは揃える難易度が高いですが、ほかの上位の役よりは狙いやすいです。
ただ、自分がフルハウスを完成させた場合、相手もフルハウスを揃えた可能性が高いです。
ポーカーをプレイする際には、コミュニティカードも含めて、相手のハンドを推測し、最善のアクションを取るように気をつけましょう。