ポーカーのポジションとは、ディーラーボタン（BTN）を基準としたプレイヤーの位置関係を指します。
ポジションは、ポーカーのゲームの流れや戦略に大きな影響を与える重要な要素です。
全く同じ手札を持っている場合でも、ポジションが異なると取るべき戦略も変わります。
ポジションの知識がないと、状況に応じて適切なアクションを起こすことができないとも言えます。そこで、この記事では
- ポーカーのポジションとは？
- ポジションはどうやって決める？
- ポーカーのポジションごとの戦略を詳しく解説
などについて、初心者の方でも分かりやすいように解説していきます。
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ポーカーのポジション
ポーカーのポジションは大きくブラインド（Blind）、アーリー（Early）、ミドル（Middle）、レイト（Late）という4つの種類に分けられます。
ポジション（Position）はその名の通り、ポーカーゲームの行動順番を示すものです。
ポーカーは2～10人でプレイできるため、プレイヤーの人数に応じて存在しないポジションもあります。
ポジションが多くて覚えにくいかも知れませんが、最初は自分の行動順番は早いか遅いかが分かるだけでも、ポーカーの戦略制定に大いに役立ちます。
ディーラー・ボタン（Dealer Button）
ディーラー・ボタンは、ポジション決定の基準となるポジションです。
ディーラー・ボタンが置かれる位置であるため、ディーラーボタンやボタンとも呼ばれています。
BTN（Button）と略称されます。このポジションは一番最後にアクションを取ることができるため、最も有利なポジションとされています。
ブラインドポジション（Blind Position）
ブラインドポジションは、強制的にベットしなければならないポジションであり、「ビッグブラインド」と「Small Blind」に分けられます。
スモールブラインド(Small Blind)
ディーラーの左のポジションです。通常「スモール」や「SB」と略称されます。
スモールブラインドは強制的にベットしなければなりません。
強制ベットの金額は、テーブルによって決められています。
スモールブラインドは、カードが配られる前にベットする必要があるので不利なポジションです。
ブラインドベット後、各プレイヤーに2枚のカードが配られます。
最初にカードを受け取るのはスモールブラインドで、それから時計回りにカードが配られていきます。
ビッグブラインド(Big Blind)
ビッグブラインドは、ディーラーの左から2番目に位置し、通常「ビッグ」や「BB」と略称されることが多いです。
ポーカーでは、「ビッグブラインド」と「スモールブラインド」の2人は、強制的に賭けさせられるというルールがあります。
強制ベットの金額はテーブルによって違いますが、「ビッグブランド」は通常2ユニットのチップをベットし、「スモールブラインド」はそれの半額の1ユニットのチップをベットします。
強制ベットがあるため、ブラインドポジションは最も不利なポジションです。
ビッグブランドの強制ベット額が高いため、スモールブラインドよりもやや不利です。
アーリーポジション（Early Position、EP）
10人でポーカーをプレイする場合、アーリーポジションはビッグブラインドの左から3人目以前のプレイヤーたちのポジションです。
アーリーポジションは、ポーカーの参加人数によって変動し、プレイヤーが少なければ一人やなしの場合もあります。
ポーカーのブラインドポジションは、強制ベットがあって選択する余地はありませんが、ほかのプレイヤーはベットしないという選択ができます。
アンダー・ザ・ガン（Under The Gun、UTG）
アーリーポジションの一番最初のプレイヤーは、アンダー・ザ・ガン（Under The Gun、UTG）と呼ばれています。
ポーカーのプリフロップ（最初のベッティングラウンド）では、一番最初に行動するため、プレイヤー全員からの攻撃を受ける可能性があります。
まるで銃口を突きつけられているよう状況から、「アンダー・ザ・ガン」という名前が付けられました。
アンダー・ザ・ガンだけではなく、アーリーポジションは最初にアクションを起こします。
他のプレイヤーの情報がほとんど得られず、相手の出方を予測できません。
フロップ（2回目のベッティングラウンド）以降は、ブラインドの2人の後で行動することになりますが、それでもアクション選択の順番は早いほうです。
そのため、アーリーポジションは不利なポジションとされています。
ミドルポジション（Middle Position、MP）
アーリーポジションの左隣のポジションです。
ポーカーのミドルポジションはアーリーポジションと同様に、ゲームの参加人数によって変動します。
10人でポーカーをプレイする場合、ミドルポジションはアーリーポジションの左隣の3名のプレイヤーを指します。
6人プレイの場合、アンダー・ザ・ガンの左隣の2名です。
ポーカーのミドルポジションは、中盤にアクションを起こすため、ブラインドポジションやアーリーポジションよりは有利です。
その中では、ディーラー・ボタンの3つ手前のポジションが「ロージャック(Lo Jack)」、2つ手前のポジションが「ハイジャック(High Jack)」と呼ばれています。
レイトポジション（Late Position、LP）
ポーカーの各ラウンドで、最後にアクションを起こすポジションです。
レイトポジションはカットオフ（Cut Off、CO）、ディーラー・ボタン（Dealer Button、BTN）が含まれます。
基本的にポーカーでは、後ろに行動するプレイヤーが多いほど不利であり、順番が遅い方が有利です。
レイトポジションは、一番最後にアクションを取ることができるため、最も有利なポジションとされています。
また、ポーカーのポジションの影響は、プレイヤー数が少ないほど小さくなります。
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ポーカーのポジションの決め方
「ポジションだけで不利になるなら…ディーラー・ボタンの座席しか選ばないようにする！」
上記のようなことを避けるために、ポーカーにおいては、ポジションを自分で選択することはできません。
ポジションは、公平さを保つために各ゲームごとに時計回りに移動する仕組みとなっています。
ポジションを決めるには、まずはディーラー・ボタンを決めなければなりません。
最初に、ディーラーがテーブルの左側のプレイヤーから順にカードを1枚ずつ表向きに配り、その中で最も数字が大きい人がディーラー・ボタンです。
もし、数字が同じ場合はマークで決めます。
スペード、ハート、ダイヤ、クラブの順で優先されます。
ディーラーボタンの位置が確定したら、その後は時計回りに他のポジションも順次決まります。
ポーカーのゲームが進行するうちに時間が経ち、自分のポジションを忘れてしまった場合は、まずディーラー・ボタンの位置を見つけてください。
また、オンラインカジノのポーカーでは、通常各席にポジションが表示されているため、初心者でも安心してプレイできます。
ポーカーにおけるポジションごとの戦略
ポーカーのポジションは非常に重要で、ブラインドのような強制的にベットしなければならない損なポジションも存在します。
しかし、ポジションは自分で選ぶことができず、ゲームごとに時計回りに変わります。
プレイしていけば、いつか自分が不利なポジションになりますが、有利なポジションでないと必ず負けるわけでもありません。
ポーカーは、単に手札を見て勝負するだけのゲームではありないことを覚えておきましょう。
相手の心理や行動の背後にある理由を読み解き、適切なアクションを選ぶことが肝要です。
逆をいえば、プレイヤーがそうした思考を巡らせるときには、ポジションの影響も含めて総合的に判断されるべきです。
ポジションが不利で手札が弱い場合でも、状況を的確に分析した上で適切なアクションを選ぶことで、相手をフォールド（降参）させる可能性も考えられます。
ポーカーでは、ポジションによって戦略を変更することは、局面を切り開ける可能性が十分あります。
どのようなポジションでも同じようなプレイスタイルに固執せず、自分のポジションを把握し、状況に応じて巧妙なプレイを実現することが肝心です。
ブラインドポジション戦略
ポーカーのブラインドポジションは強制的にベットしなければならないため、「勝つことより、まずは負けないことを目標にすべき。」といわれています。
スモールブラインドの場合、フロップ（2回目のベッティングラウンド）以降で最初にアクションを起こすプレイヤーになるため、ハンドが強くない限り格上相手がいるポットには参加しないほうが良いでしょう。
ただし、強力なハンドを持っている場合には、フロップではレイズ（現在のベット額より高い金額を提示）を活用して、他のプレイヤーを早期に降参させることを狙うこともできます。
ビッグブラインドも同様に強制ベットが設けられているため、いい手札が来ても既にレイズ・リレイズといった激しいアクションがあった場合、慎重に行動を取るのがおすすめです。
アーリーポジション戦略
ポーカーのアーリーポジションは、常に守りの意識を持ちながらゲームを進めることが重要です。
特にアンダー・ザ・ガンの場合、プリフロップ（1回目のベッティングラウンド）の段階で最初にアクションを起こすプレイヤーとなり、相手の情報がほどんどない中で賭けを行わなければなりません。
上記の画像のように、プリフロップでプレイヤーは自分の手札しか分からない状態です。
アーリーポジションのアクションの順番が早いため、バンドレンジを狭める必要があります。
基本的に強いハンドでもない限り、プレイしないことが多いです。
ミドルポジション戦略
ポーカーのミドルポジションは、アーリーポジションより多くの情報が手に入れます。
自分よりも後ろにベットする人が多く、タイトにプレイすることを心がけ、強いハンドに絞ってプレイすることがよいでしょう。
レイトポジション戦略
レイトポジションは、ポーカーにおいて情報が最も豊富に集まる位置であるため、戦術的に優位に立つことができます。
アーリーポジションやミドルポジションよりも、ハンドレンジをやや広げてプレイしても良いでしょう。
ただし、強いポジションだからといって、あまりにも弱いハンドで相手の降参を誘うと、逆に痛い目に遭うことがあります。
▶ポジションの知識で相手の行動を読む
心理戦と言われるポーカーでは、自分のポジションから考えるのみではなく、相手のポジションと行動からそのハンドを推測することも重要です。
アーリーポジションとミドルポジションの相手が思い切りベットすれば、ハンドが強いと想定してもいいでしょう。
しかし、アーリーポジションのプレイヤーがコール（現在のベット額と同額提示）したら、必ず非常に強いハンドを持っていると思い込んでしまう場合、逆に弱い役で降参させる可能性も十分あります。
ポーカーのポジションの知識を身につければ、リーディングの能力も高めることができ、ポーカーの勝率アップを目指すことが可能でしょう。
▶プリフロップで強力なハンドとは？
プリフロップでは、共通カードが見れず、自分の手札しかわかりません。
たとえば、数字の高いペア（JJ/QQ/KK/AA）は、少なくともワンペアを組めます。
そのため、ポジションに関係なく強いハンドです。
他に低い数字のペア、連続した数字、揃っている絵柄など、狙える役が明確であるものが望ましいです。
引き続きゲームに参加するかどうかは個人の判断によりますが、弱いハンドの場合はレイトポジションでも降りたほうが無難でしょう。
ポーカーで勝つにはポジションの知識が不可欠！
ポーカーのポジションは、行動の順番によって大きくブラインドポジション、アーリーポジション、ミドルポジション、レイトポジションに分けられます。
最初のポジションは、配られたカードの数字によって決められ、その後はゲームごとに1個ずれるようになります。
ポーカーでは、ポジションによって戦略を立てることが重要であり、リーディング能力も同様にポーカーの勝負を左右します。
ポーカーのポジションの基礎知識や、ポジションに応じて取る戦略を理解した上で、様々な要素を考慮して自分や対戦相手の分析をしてみてください。
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